侮れない熱中症!自分の体は自分で守ろう!!
暑い夏の時期になると、例年のごとく「熱中症」という言葉を毎日のように聞きます。
先日、ネットニュースで熱中症による救急搬送状況(2023年6月26日~7月2日 速報値)が公表されたと
いう記事を見かけました。
その内容は、救急搬送された人数は前週比の2倍の3,227人になっているというものです。
また、その救急搬送の6割近くが高齢者だということです。
そこで少しでも予防が出来たらと思い、「熱中症対策」についてお話したいと思います。
熱中症とは
暑い環境のもとで、体内の水分や塩分(ナトリウム)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が働かな
くなどして発症する障害のことを「熱中症」と言います。
かつて夏の暑さや炎天下で具合が悪くなり、倒れたりするのを日射病と呼ばれていました。
また症状の重症度により熱けいれん、熱疲労、熱射病などと呼ばれていました。
しかし熱が加わる灼熱のような状況でもなくても発症する恐れがあることから、今では「熱中症」と
一括して呼ばれるようになったようです。
熱中症の種類と症状
重症度 | 分 類 | 症 状 |
Ⅰ度[軽症] |
熱失神 |
めまい、失神 ・「たちくらみ」という状態が起こる ・運動をやめた直後に起きることが多いとされている |
熱けいれん | 筋肉痛、筋肉の硬直 ・筋肉の「こむら返り」のことで、その部分が痛みを伴う |
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Ⅱ度[中等症] |
熱疲労 |
頭痛、吐き気・嘔吐、倦怠感 ・体がぐったりして力が入らない |
Ⅲ度[重症] | 熱射病 | Ⅱ度の症状に加え、意識障害・けいれん・手足の運動障害 ・呼びかけに対して反応しない ・体のひきつけがある ・歩いたり、はしったりが出来ない ・ 高体温 ・体に触ると熱いと感じる |
熱中症の応急処理
Ⅰ度[軽症]
軽症の症状であれば、涼しい場所に移動をして「水分・塩分」の補給をします。
また近くで付き添って見守ってもらい、改善しない場合や悪化する場合は直ちに病院へ搬送します。
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(汗をかくと体内の塩分が不足するので、スポーツドリンクなどの
・塩分を含む飲料がお勧めです) |
Ⅱ度[中等症]
Ⅰ度の処置に加え、衣類をゆるめ、体を冷やす
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冷やす時には、太い血管が通っている
首、両脇、両太ももの付け根の3ヶ所 を中心に冷やしましょう。 |
自分で水分補給が出来ない場合は、救急車を呼びましょう。
Ⅲ度[重症]
熱中症は生死にも関わります。
直ちに救急車を呼びましょう。 |
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熱中症の予防
①暑さを避ける
屋外
外出はなるべく、午前中や夕方の涼しい時間帯を選んで、炎天下の時間帯は避けるようにしましょう。
また出来るだけ日陰や涼しい場所を歩くようにしましょう。
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外に出るときには、「帽子」や「日傘」などで直射日光
を、積極的に避けるようにしましょう。 |
室内
空気がこもると熱中症になりやすいので、「扇風機」や
「クーラー」などを利用して、部屋の温度を調節したり 空気の流れを良くしましょう。 遮光カーテンやすだれなども活用しましょう。 |
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②服装に注意!
下着や服装の着用は、吸汗、速乾、涼感、ドライ素材を選んで着るようにしましょう。
首回りや袖口など身体を締め付けず、ゆとりがある服を着るようにしましょう。
幅遮熱を吸収する黒系の服装は避け、白系や淡色系の衣服を着るようにしましょう。
③水分補給をこまめにする
熱中症対策には、水分補給は必須項目のひとつです。
こんな経験はありませんか?
大量の汗をかいた時にその汗が口に入り塩辛く感じた経験。
汗にはナトリウムが含まれているので、発汗により体の中の塩分が不足になってしまうのです。
スポーツドリンクは、水分の吸収を円滑にできるのでお勧めの飲み物です、
また塩飴などのような塩分を摂取するのもよいです。
のどが渇く前に、こまめに水分を摂取できるように、飲み物を持ち歩くようにしましょう。
④体を冷やす
・携帯扇風機、首掛け扇風機
・ネッククーラー
・クールタオル
・冷却ジェルシート
・アイスパック
熱中症対策として今では、上記以外にもさまざまな暑さ対策グッズが販売されていますので、これらの
グッズを活用しながらこの暑い夏をのりきりましょう。
⑤普段から体調管理をする
・睡眠時間をしっかりとる
・ストレスをためない
・バランスのとれた食事
・適度な運動
まとめ
熱中症が高まる夏の時期には、暑さ指数(WBGT)を活用しながら熱中対策をするようにしましょう。
また高齢者の方は暑さを感じる感覚が弱ってくるため、室内でも熱中症にかかりやすい恐れがあります
ので家族の方や地域の方などが気を付けて、お声がけなどをしながら熱中症を予防していきましょう。
環境省/熱中症予防情報サイト:暑さ指数(WBGT)外部サイト